愛の手運動は親に育てられない子どもたちに、里親・養親を求める運動です。募金箱の設置にご協力いただける方は協会にご連絡ください。公益社団法人 家庭養護促進協会 神戸事務所神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市総合福祉センター2FTEL.078-341-5046 https://ainote-kobe.orgE-MAIL:ainote@kjd.biglobe.ne.jpharmonyVol.57はーもにぃ公益社団法人家庭養護促進協会事務局長橋本 明マスクと子どもの発達〈上〉NHKラジオの朝の番組で、京都大学教育学研究科教授の明和政子さんが、「マスクの着用が子どもの脳の発達にどんな影響をあたえるのか」について話されていました。大人はマスクをしていても目でコミュニケーションができるから大丈夫だと思うけれども、大人の脳と子どもの脳は全く違うものであり、目でコミュニケーションできるから大丈夫、というのは大人の発想でしかありません。マスクをした他者との日常の状態は乳児に大きな影響をあたえるので危惧しています。赤ちゃんは毎日目の前にいる人の表情を見ながら、自分でそれを真似しながら成長していきます。目の前の人がニコッと笑えば赤ちゃんもニコッと笑う。その時、笑っている人の感情を自分に当てはめ自分の感情を理解できる。しかし、マスクをしていると、こういう感情のやりとりが難しくなってしまう。言葉も同じで目の前の人が「パパ」「ママ」と語りかけると赤ちゃんは目よりも口元をよく見るようになる。動いている口元と、そこから発せられる音を自分でも真似することによって一つ一つ言葉を獲得していく。しかし、マスクで口元が見えないと真似ることができない。幼児期に影響を受けやすいのが前頭前野です。この分野が発達してくるのは生後4年目ぐらいです。この頃になるとイヤイヤ期が収まってきますが、それは前頭前野の発達が深く関わっています。自分と他人との違いを理解し、相手の立場を考えられるようになってきます。子どもはいろんな人の表情を見ることによって、その人の気持ちや考えを理解できるようになってくるのです。しかし、このときにマスクをしているとどんな影響が出てくるのかは、実験をして確かめるわけにはいきません。パンデミック後に子どもたちの発達に何が起こっているのかを調べる必要がありますが、日本ではまだ客観的なデータが無いのです。〈次号へ〉100
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