KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年10月号
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前回に続き畳がテーマです。畳は畳表と藁を合わせたものですが、今回から畳表についてご紹介しましょう。一般的な畳表の材料は、い草です。植物学的にはイネ目イグサ科イグサ属のイグサという種で、湿地や浅い水辺を好む多年草です。野生のものは湿地帯で自生しています。稲に「コシヒカリ」や「山田錦」などがあるのと同じようにい草にも品種があり、「ひのみどり」「夕凪」「ひのはるか」「涼すずかぜ風」が優良品種として人気があります。ちなみに、柔道畳や琉球畳によく使われているのは、い草ではなく、七島いとよばれるもので、イネ目カヤツリグサ科カヤツリグサ属のシチトウという植物です。い草の断面が円形であるのに対し、七島いは三角形という違いがあります。い草の中心構造はスポンジ状になっていて、保温性や断熱性にすぐれ、弾力性もあります。また、吸湿能力が高いのでサラッとした触感で、湿度調整にも威力を発揮。有害物質を吸着し空気をきれいにするだけでな平尾工務店木のすまいプロジェクト失われつつある日本伝統の建築文化を未来へ。連綿と受け継がれてきた匠たちの仕事をご紹介します。畳編|Vol.2い草の特徴132

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