KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年10月号
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まらず、他の人から考えを入れ込まれたり抜き取られたりするような感覚など、中には全く非現実的な妄想が頭に浮かんでくるケースもあります。―社会復帰は難しいのでは?例えば幻覚が続いているとしても、ご本人がそれを病気の症状として現実と区別し認識できていれば、幻覚に惑わされることなく目の前にあるやるべきことをやり、話すべきことを話して生活ができます。「治った」とは言えなくても生活に支障のない状態と言えます。そういった患者さんもたくさんおられます。―症状が重い患者さんが大学病院を受診するのですか。統合失調症は一般の心療内科、メンタルクリニックでも受け入れ診断・治療が行われています。その中でもいろいろな治療をやってみたけれど効果が得られなかった患者さんが大学病院を受診されます。また身体に抱えている重101

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