KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年9月号
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harmonyVol.55はーもにぃ公益社団法人家庭養護促進協会事務局長橋本 明ウクライナ避難民に思うこと (下)愛の手運動は親に育てられない子どもたちに、里親・養親を求める運動です。募金箱の設置にご協力いただける方は協会にご連絡ください。公益社団法人 家庭養護促進協会 神戸事務所神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市総合福祉センター2FTEL.078-341-5046 https://ainote-kobe.orgE-MAIL:ainote@kjd.biglobe.ne.jpアフリカ、アジア、中近東、等の国々からのがれてきた人たちと今回のウクライナからの避難民とでは、日本政府の迅速な受け入れや支援の仕方にかなり異なる感じを受けると言うことを前号で書きました。ヨーロッパの国々においても同様で、アフリカやアジア、中近東からの難民が数百万人もヨーロッパを目指していますが、海路や陸路でも国境を封鎖して入国や通過すら出来ない難民も多いようです。難民も、数が少なければあまり抵抗なく受け入れられても、数が急激に増えていくと受け入れ国の財政負担や住民との摩擦も増え、「難民に仕事を奪われる」と言った理由で難民の受け入れに拒否的な感情も生まれてきます。ウクライナからの避難民に対しては、ヨーロッパ各国でその数が800万人を超えても、受け入れに反対する声はほとんど聞かれません。なぜ反応が異なるのでしょうか?それは、ロシアによるこの侵略戦争がヨーロッパを舞台にしていることや、反ロシア感情も一因のように思えます。この戦争は第2次世界大戦以来のことであり、ヨーロッパの国々にとっては地続きの、しかも明日は我が国が巻き込まれるかもしれないといった不安があり、同じヨーロッパの同じような文化を持つウクライナの避難民を受け入れるのには、アジア、アフリカ、中東などの国々の人たちより抵抗が少ないのではないでしょうか。我が国においても、今回ウクライナからの避難民を受け入れ、生活全般にわたってきめ細やかな支援を提供し、安心、安全な暮らしが出来るように支援をしたいものです。そして、その支援が、同じように日本に避難してきている、どの国のどんな人にもすべて分け隔て無く行き届くようにして欲しいと思います。92

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