KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年9月号
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パースなどで紹介。ユニークなデザインとそこに秘められた建築の哲学が興味を惹いた。デ・ルッキ氏は八光自動車・池田淳八会長の肝いりの「六甲山サイレンスリゾート」のプロジェクトのディレクションも担っている。旧六甲山ホテル本館の修復を終え、現在、新たにリング状のホテル棟の建設計画が進行中で、そのパースも今回は、彼が主宰する革新的な建築スタジオ、AMDL CIRCLEによる新たな建築のタイポロジー「アース・ステーションズ」の全容を日本で初公開されるとあって注目を浴びた。環境問題、伝統工芸の継承、教育格差など人類が抱える課題にコミットしつつ、それぞれのコンセプトごとに設計された「ステーション」の姿を模型や展覧会で展示された。「より良い人の暮らしをデザインするのが建築家の務めであり、人と人を隔てるための壁をつくることが仕事ではない。人々が集まり、楽しめる場所を提供していくことが我々の使命」とデ・ルッキ氏。その思想の結晶が近い将来、緑豊かな六甲山の森にお目見えするが、その日が待ち遠しい。Earth Stations CROWNEarth Stations CITY stationEarth Stations villageミケーレ・デ・ルッキ氏と八光自動車・池田淳八会長Michele DeLucchi71

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