KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年9月号
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の前を毎日のように通っていたのですが、その頃は松が生い茂りこの建物があまり見えなかったので、修復の話が来たときは映画の舞台になった建物がまだ残っていたのだと感心しましたし、こういう建物はもう少ないですから名誉なことだと思いました。異人館を修復した経験も生かしたいなと。若林 学童や保護者が集うことができる空間をつくりたいというだけで、ほかは特に希望はなかったですね。例えばそこの壁の色も久住さんが個性を出してくださいました。ぜんぶ職人の方におまかせ。親方(久住章氏)がずっと毎日現場に入って作業するなんて、あり得ない。永田 いつ来てもいらっしゃるんですよ。若林 みなさんプロ中のプロです。納期を設定せず、納得いくまで作業していただいています。長尾 最初は蔵だけで、そこへ通じる廊下までやる予定じゃなかったんですよ。ですが廊下をきれいにして、そしたら庭もやり替えようか。庭をきれいにしたら、庭越しに見える屋根もや2壁面は様々な色合いの漆喰で仕立てた。和洋折衷を生かした31Fリビング奥のテラス。窓枠には貴重なブビンガ材を額縁状に 41Fのリビング。格子天井を引き継ぎつつ、ポイントにスポット照明を追加して明るく 23427

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