KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年9月号
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長尾 阪神・淡路大震災の直後、20代の頃に白羽監督の映画を観たのですが、映画の舞台が震災前の神戸の街だったんですよね。もちろん、この建物もロケに使われていました。いつか会えたらいいなと思っていたので、日本建築家協会兵庫地域会主催の講演会の講師に、僕が白羽さんに「白羽の矢」を立てたんです(笑)。きっと神戸の街をよく見ているだろうと。それがきっかけで時々、白羽さんと飲みに行くようになったんです。若林 長尾さんに素晴らしい素案を描いていただいたので、それでやろうと。最初は建築に全く詳しくなくてそんなに力を入れていなかったのですが、左官の久住章さん・誠さん父子をお連れいただいて、良いものを見せられるとやっぱりこっちも熱が上がっていくんですよ。で、蔵は予算も納期も予定の倍以上になってしまいました。完成後は幼稚園の学童保育に活用しています。長尾 蔵は6年前に出来上がったので、設計は7年前ですね。僕は神戸大出身なので、こ1966年生まれ。近畿大学経営学部卒業。1990年総合商社に入社、10年勤務の後、2000年に同法人事務長職の後、2018年理事長に就任、現在に至る。学校法人松泉館は祖父が設立し現在、私立六甲幼稚園、認定こども園北六甲幼稚園、認定こども園六甲藤原台幼稚園を運営する若林 純仁(わかばやし すみひと)学校法人松泉館 六甲幼稚園理事長26

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