KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年8月号
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中内㓛 生誕100年特集流通が機能し、世界中に食料や資源が行き渡れば、人が争い、モノを取り合うことはなくなる…。壮絶な戦争体験を経てそんな信念を抱いた中内㓛は、流通革命の旗手となり生活者のために働いただけでなく、その思いを次世代へ繋ぐべく教育にも力を入れた。その大きな結実が、流通科学大学の創設だ。「流通を科学的に研究教育することを通じて、世界の平和に貢献し、真に豊かな社会の実現に貢献できる人材を育成する」を建学の理念とし、私財を投じ寄付を集め学園都市に開学したのは昭和63年(1988)のこと。初年度の入試では定員250名に対し、約6千人が受験したという。流通科学大学は、初の流通の専門大学ということ以外に、「for the Students」や「開かれた大学」といったコンセプトも話題になった。また、「個性主義」を掲2023年、開学から35周年を迎える流通科学大学に託した夢中内㓛の意志と情熱を受け継いで2023年に開学35周年を迎える80

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