KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年7月号
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Ve.C.動物病院グループ総院長の朴永泰獣医師が出会いのきっかけを作ってくれました。朴先生は「動物に優しい獣医療を実現するために、『腹腔鏡手術』を当たり前の選択肢として提示できるようにしたい」という思いをお持ちです。自由が丘動物医療センターに来てから存分に研究・臨床を重ね、博士取得後も動物の体への負担の少ない「腹腔鏡手術」を飼い主の選択肢のひとつとして一般的なものとしていくために、現場での執刀だけではなく最新の海外事例の研究や論文の執筆なども行っています。―神戸を選んだ理由は?私が高校3年生の夏、サッカーのインターハイで試合直前に大けがをして出場できず、悔しい思いでベンチにいました。それが神戸での試合でした。一方、角谷は「兵庫県の実家に帰りたい」と希望していました。私は開業する場所は「条件」と「人の思い」があればいいと思っています。新在家のGREEN DOG SQUAREが近いこの地で、私の〝悔しい〟思いと角谷の〝帰りたい〟思いが一致したわけです(笑)。―コミュニケーションデザインとは?高度な医療器具や施設が整っていても、一番大切なのはそれを使いこなす「人」です。そして人と人のコミュニケーションです。獣医師とペットのオーナー様、またグルーマー・トレーナーなど関連スタッフとのコミュニケーションはもちろん、獣医師同士は病院の垣根を越えてつながるコミュニケーションの環境を目指しています。これが獣医師の質の向上につながり、ひいては日本全国一律に質の高い動物医療を受けられる環境が整うと考えています。幸いコロナ禍があり、リモートでもコミュニケーションが可能な環境が整ってきて、今後は良い方向に向かうと期待しています。―動物医療について日本のレベルは高いのですか。日本の飼い主さんはペットが「一日でも長く生きてほしい」と願っていますから、長生きする動物医療に関するデータを蓄積しているのは日本の強みと考えています。例えば海外では「苦しそうで少しでも豊かな生活が難しい」と判断したときは安楽死を選択することも少なくありませんが、日本人はなかなかそういった決断はできないですね。外科手術においては先進国と言われるアメリカにおいても低侵襲手術が一般的に選択されることは少ないことからも、私たちは動物の負担をできるだけ軽くしてあげたいと考えています。腹腔鏡手術を取り入れて低侵襲治療の研究を重ねて論文で発表し、日本の動物医療の良さを世界にも知ってもらうため、会社のビジョンを「From Japan to the world.」と掲げました。―将来を担う人材育成が重要ですね。人材育成の方法として、3年後の自分がどう在りたいのかを自分で決める「セルフリーダーシップ」を実行しています。ゴールに向けて何をしなくてはいけないのかを個々に決めてもらい、私たちが夢の実現を応援84

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