KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年7月号
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5月、元マキシン専務で、シャプリエ(帽子職人)の山口巌さんが亡くなられた。享年88歳。香川県出身で、1953年の入社以来、2014年までの長きにわたりマキシンで帽子づくり一筋。卓越した技術とセンス、温厚篤実な人柄が評価され、1997年に神戸マイスターに。その後も2008年に兵庫県技能顕功賞、2012年は厚生労働省「卓越した技能者」表彰(現代の名工)を受賞、2014年には黄綬褒章を受章した。マキシンでは「Iwao Yamaguchi」ネームが憧憬のブランドとなり、日本各地の女性にエレガンスを届けるだけでなく、その真摯な仕事ぶりで製作部を牽引。周りから「ゴッドハンド」と言われていた。専務退任後は社内では誰もが尊敬の念と親愛の情を込め「マイスター」とよんでいた。後進の育成にも力を入れ、制帽業界や神戸のファッション産業にも貢献し、その功績は偉大だ。これからも山口さんの技術や精神は継承されていくだろう。首を少しかしげながら、やさしく微笑む姿が偲ばれる。マイスター、どうぞ安らかに…。おだやかな笑顔のマイスターマキシン・山口巌さんが旅立つマキシンのショーウィンドーでも山口さんを追悼写真提供:マキシン2014年、褒章の授章式にて1970年大阪万博のタイムカプセルに収められた帽子も山口さんが手がけている追 悼55

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