KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年7月号
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1曲目はヴィヴァルディ「四季」ですね。特に「春」は皆さん歌うことができるのではないでしょうか。オーケストラは最小人数のコンパクトな編成で、季節の移り変わりを奏でます。今回はこの曲をより深く楽しんでほしいなと思い、初めての試みなのですが「四季」それぞれに書き添えられているポエムをSNSで紹介しています。ヴィヴァルディ自身が書き残したと言われているポエムです。登場人物がイキイキと暮らす様子が伝わってきます。美しい世界ばかりではなく、「夏」は暑さに疲れてしまったり、「秋」には収穫を喜びワインを飲んで酔っ払ったり。「冬」は寒さに震えながらも家の中では暖炉でいい気分に。そんな物語を感じて頂けたら嬉しいです。2曲目はメンデルスゾーンの協奏曲。聴いていたら、これがそうか、と思うメロディがいくつも出てきます。これはもう本当に名曲。ヴァイオリニストとして「作曲してくれてありがとう!」と言いたいです(笑)。この曲、楽章間の間がないんですよ。どういうことかというと、曲の間の、コンサートでちょっと咳払いする、あの間ですね(笑)。それが全くなく、休みなくヴァイオリン弾きっぱなし。ところが、奏者に無理のないよう作られているんですね、不思議と最後まで気持ちよく演奏できます。最後はチャイコフスキーです。オペラの世界観を表現した曲でとっても華やか。弾くのも聴くのも大好きな曲のひとつです。3楽章は特に華やかなハーモニーに高揚します。演奏会でこの曲を聴いた帰り道、私は必ず体がポカポカして元気になります。なので、プログラムの最後にピッタリの曲だと思っています。小編成のヴィヴァルディから始まり、メンデルスゾーンで人数が増え、最後のチャイコフスキーはフルオーケストラで豪華に。そこも聴きどころです。ところで、ドレスの中に秘密をお持ちですね(笑)。靴を履いていません。裸足です(笑)。それには理由があって。ステージは木で出来ているので振動をよく感じます。楽器も木で出来ていますから楽器の振動も併せて、私の身体を通してステージ全体が響きます。共演者の音も同じくです。私自身ができるだけ生で感じたいし、お客様にもできるだけそのままの響きを届けたくて、靴は履かないことにしたんです。ステージでは身体も楽器の一部ということ?そういう認識です。ですから健康でいなければ、と常に思っています。コンサートって、お客様も耳だけで聴いているわけではないと思います。全身で聴いてくださっているでしょう。体調が悪い時の音を届けるわけにはいかステージでの秘密三大協奏曲のココがおもしろい!26

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