KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年6月号
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兵庫県医師会の「みんなの医療社会学」 第一三二回必要があり、長い期間を要して結果的に莫大な費用がかかります。一方、後発医薬品は先発医薬品のように厳しい試験を必要とせず、短期間にコストを抑えて製造できます。また、原薬の約6割は中国、インド、韓国などから調達されています。─でも「安かろう悪かろう」じゃないかと心配になります。三浦 確かに、先発医薬品と遜色ない効果を持つ一流の後発医薬品がある一方で、効果の劣るものも存在します。厚生労働省は後発医薬品について「先発医薬品と同等」という表現を使っていますが、実際は全く同じものではなく、製造管理や品質管理はそれぞれの後発医薬品メーカー任せになっているのが現状です。後発医薬品に変更したら、先発医薬品を飲んでのことです。ジェネリック医薬品ともよばれ、先発医薬品より安い価格で販売されています。─なぜ価格が安いのですか。三浦 先発医薬品は開発のために何年もかけて試験をする─後発医薬品とはどのようなものですか。三浦 先に開発・販売されてきた先発医薬品(新薬)に対し、先発医薬品の特許が切れたあとに同じ有効成分をもつ同等の原薬を使って製造された医薬品後発医薬品(ジェネリック医薬品)の推進と現状について兵庫県医師会常任理事三浦医院院長三浦 一樹 先生70

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