KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年6月号
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横山 神戸は経済圏の大きさが同じ都市と比べ、YouTubeなどに上がっている動画の件数が圧倒的に少ない。なぜ少ないのか。人員的に増やして頑張っても、その間に多くの人が動画をあげるから全体の数に影響を与えることはできない。数ではなくクオリティと再生回数でシェアを増やすことも考えられるけど、うまくいくケースは少ない。根本の原因は、動画が少ないのではなく、映像化されているネタ、コンテンツが少ないんです。脇浜 現状は過疎地ですから。でも客観的な条件を整えると当然、動画メデイアは増の言うことは聞くな」です。「Z世代、デジタルネイティブな、アナタたちの発想で作りなさい」「大人は業界を守るとか古い考えに凝り固まっているから、大人の言うことを聞いちゃダメ」と。横山 賛成。僕も講義では「テレビ、新聞、大学教授、俺、全部信用するな」と言っています。クリティカルに物事を捉えて、自分なりの回答を出さないといけないんです。僕は、マーケティングを主に教えていますが、マーケティングなんて本1冊読めば誰でもわかります。それよりも90分の講義中、頭をフル回転させて頭の筋トレのためのディスカッションを常にやろうと心掛けています。大切なのは、物事の捉え方。大人の話を聞くだけではダメなんです。神戸の人は気づいていない─他の都市には複数の民放テレビ局があるそうですね脇浜 市長の前でも横山さんの前でも何度も言い続けていますけど、神戸は映像メディアの過疎地です。福岡には5局も民放局があるのに、神戸はサンテレビひとつ。在阪局が流す神戸の情報はほんの少しです。昔は、テレビ電波の免許がなければ動画映像を発信できませんでしたが、今はインターネットでいくらでもできます。横山 剛(よこやま つよし) SRCグループ CEO Kiss FM KOBE(兵庫エフエム放送株式会社)代表取締役社長大学在学中に起業し、以来リクルート広告事業などを手掛け、Kiss FM KOBEを再建すべく平成22年に兵庫エフエム放送株式会社を地元優良企業らと設立。大学などでの講師や公演活動のかたわら、自身も神戸大学大学院 経営学研究科 博士課程後期(栗木契研究室)に在学中32

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