KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年5月号
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 腸内細菌のバランスの乱れが炎症性腸疾患に関係していることは世界レベルでいわれ、整えることで炎症を若干は弱めることができると分かってきています。潰瘍性大腸炎では自己免疫疾患との関連を示唆する結果が多くの患者さんで認められています。児玉先生(児玉裕三主任教授)が京都大学時代に所属したグループの研究成果で、潰瘍性大腸炎には自分の体を攻撃してしまう「自己抗体」の一種が存在するという発表がされました。この結果を診断・治療に活用するため、児玉先生をはじめ神戸大学と京都大学が共同で厚生労働省の難治性疾患克服研究事業の一環として始めています。神戸大学が日本の医療をけん引して頑張っている研究のひとつです。大井先生、星先生にしつもんQ.Q.Q.なぜ医学を志したのですか。リラックスできるのはどんなとき?健康維持のためにしていることは?腸活はしていますか?A.[大井] 現役のときは正直、周りに引きずられて何となく医学部を受験し、失敗しました。それが阪神・淡路大震災の年です。震災の経験で「医者になろう」という気持ちが強くなり、翌年再度受験しました。[星] 動物が好きなので獣医になろうと考えていました。が、獣医という職業に就くと動物が「好き」とか「かわいい」では済まないという話を聞いて、現実をみて医師に変更しました。A.[大井] 小学生の娘と遊んでいるとき。今の子どもたちはスマホやタブレットを上手に使って私たちのころとは全然違う遊び方をします。一緒に遊んでいると楽しくて、気がつくとリラックスできています。A.[星] 夕食は野菜中心にして腸内細菌をととのえることを意識しています!他には毎日数分、心拍数をあげるような運動負荷を意識したり(できているかは別ですが笑)、定期的にトレーナーさんのストレッチを受けてメンテナンスしている感じです。星 先生より研究のおはなし74

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