KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年5月号
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併設したという話をお聞きしました。学校体育も含めてコーチングする人材が足りず、ミスマッチで才能をいかせなかった子どもが多いのではないでしょうか。適切な食事と同じように、適切なコーチングができる人材は大切です。ヴィッセル神戸アカデミーを創設するとお聞きしたとき、すばらしいと思いました。神戸という大都会で子どもたちがハイレベルなクラブに入り、一流のコーチから指導を受けられる。裾野を広げて高いレベルを目指し、同時にコーチングのレベルもぜひ高めていってください。三木谷 アカデミーでのコーチングは、低学年でチームワークを大切にしてサッカーを楽しみ、中学生ごろから技術指導を取り入れ、高校生になると個性を伸ばす方向へともっていきます。優秀なコーチにも恵まれ、サッカースクールの林佳祐さんのように、元プロサッカー選手でオーストラリアの大学でスポーツビジネス系の勉強をしてから日本に戻りコーチに就いてくれている人材もいます。尾山 それは時代の最先端ですね。ある年齢に達してからでも大学や大学院で学び直すための門戸が広く開かれています。勉強をし直してからコーチングに戻って来てくれるというのはすばらしい。そういったケースがもっと増えてくれたらいいと思います。三木谷 選手たちも優秀なのですが、時代の変化でしょうか?最近はおとなしい優等生が多く平均化されているようです。いいことなのですが…。尾山 スポーツでもそう感じますか。私も新入社員を見て思三木谷 研一(みきたに けんいち)1962年神戸市生まれ。私立白陵中学校・高等学校卒。東京大学農学部にて農業生物学を専攻。昆虫脱皮ホルモンに関する分子生物学的研究で博士号取得。その後、生物医学・バイオ研究で有名なスウェーデン王立カロリンスカ研究所にて人の遺伝子機能の研究に従事。栄養学にも精通している。現在はヴィッセル神戸にてスクールとアカデミーの運営、選手育成に携わっている。楽天ヴィッセル神戸株式会社 取締役副会長ⓒVISSEL KOBE39

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