Forward to the Past:Yokoo Tadanori's Road to Hanshan and Shideさて、「今回の寒山拾得への道」は昨年夏に東京都現代美術館での「GENKYO」展の最新作として描いたもので、この作品は従来の私の様式とはかなり違ったものになっていますが、考えてみれば1982年に画家に転向した時に発表した絵画作品と共通したものを感じます。そういう意味では初心に戻ったとも言えますが、その意識はありません。しかし、考えてみればこの最新作に到達するために随分遠回りしてきたように思います。まあスタートラインに戻ったと思ってみてもらってもいいですが、今日の寒山拾得が私の作品の到達点(ゴール)ではないです。変化を繰り返すことが私の様式であり、スタイルだと考えれば、これから先、どこへ向い、どんな作品を描いていくのか、作者の私にも不明です。まあスタートとゴールがメビウスの輪のようにここで一本のねじれた紐になったのではないかと思います。こうして作品も輪廻転生するものだと思います。 横尾忠則〜横尾忠則現代美術館にて紹介 横尾氏メッセージより抜粋〜寒山拾得とは…中国・唐の時代の僧だった2人は、文殊菩薩と普賢菩薩の化身と言われています。寒山は詩人、拾得は掃除夫。2人を愛した芸術家は多く、文学・美術作品にも登場しています。横尾作品の寒山は巻物をトイレットペーパーに、拾得は箒を掃除機に持ち替えて、いつも何だか楽しそうです。「2人の生き方は美術家の理想」と横尾さんは話されたとか。2022年4月9日(土)~7月18日(月.祝) 10:00~18:00[入場は閉館の30分前まで]月曜日休館[ただし月曜が祝日の場合は開館し、翌平日休館]開館10周年記念 Forward to the Past 横尾忠則 寒山拾得への道22
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