KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年4月号
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レーの水分を飛ばせばいいと安直に考えていたのですが、カレーだけに甘くなかった(笑)。曹 うちの豚饅は生ミンチを皮で包むという加工が基本。スパイスを立たせるには炒める方がいいとのことでしたが、そうすると生ミンチの粘着がなくなり、ポロポロと肉粒が孤立して包む作業が大変です。そこの調整をお願いしました。片山 水分を減らしながら粘着度と香りをアップさせる。解決策としてスパイスオイルをつくり、それでミンチを炒める方法を思いつきました。…小さな豚饅のなかに、アイデアやこだわりが凝縮されて出来上がったわけですね。多くの方の舌を唸らせそうです。曹 ファンの多い2店舗とコラボすることで、老祥記未体験の方の来店を期待しています。またカレー豚饅を南京町で買って「おいしい」と思っていただいた方が両カレー店へ足を運ばれるという具合に、イベントが2社の広報活動につながることも強く願っています。…イベントの収益を活用し、子ども達へ「食」の素晴らしさを伝える食育事業を実施されるとか。曹 7月にハーバーランドの「こべっこランド」さんとタイアップして、豚饅包みの体験教室を開催します。プロジェクトを企画するにあたり消費者目線も大切にしていて、「食」を身近に感じてもらう食育事業を考えました。小さい時に食べた物や自分達でつくった体験は思い出として残りますし、それがどこかのお店で楽しめるのならば、大人になった時にまた訪れてみようと思ってもらえる、そんなストーリーを組み立てました。出来るだけ多くの子ども達に体験してもらうために、自社でも食育事業は続けていきたいです。深澤 僕も家族でよく行った「こばちゃん十八番」の焼鳥とか小さい頃の「食」の思い出は舌に染みついています(笑)。うちの娘3人もぜひ包み体験教室に行きたいと思います。片山 今のイベントはもちろん、未来のことまで考えておられるのがすごい。自分の成長と子ども達の成長、神戸の「食」の魅力の広がり、全てつながっているのは素晴らしいですね。曹 イベントを開催する時は人が一番大切だと考えています。店や料理の味ももちろん大事ですが、協力して下さる店主や会社の考え方が一致して初めて、プロジェクトが出来上がっていくものですからね。神戸について話しあいができる二人と出会えて、とてもよかったと思います。ラージクマール 片山さん67

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