KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年4月号
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正面玄関を   叩いた先に─マスターズも長い間撮影してきましたね。宮本 34回で写真家としては世界最多です。いまはオフィシャルカレンダーも撮影しています。僕はアメリカに渡ってから「正面玄関を叩いて入る」をポリシーにしてきました。作品で仕事を評価してもらうので時間がかかりましたが、ペブルビーチと契約したことがきっかけで世界の名門コースから依頼が来るようになったんです。─昨年、松山英樹選手がマスターズを制覇しましたね。宮本 はじめてマスターズを撮影した時には、日本人の優勝なんて夢にも思いませんでした。日本人が世界で活躍するようになったのは、青木さん、ジャンボ尾崎さん、岡本綾子さん、宮里藍さんなど先人たちの挑戦があったからこそと思います。─タイガー・ウッズ選手をアマの頃から撮影していたとか。宮本 スーパースターになる階段を上がっていくのを見届けられたことは、僕にとって貴重な経験でした。メジャートーナメントで勝った時の写真を全部撮っているのは、世界で僕だけなんです。アメリカではじめてのタイガーの写真展を開催した時は喜んでくれて、彼の一番の親友が受付を担当してくれました。─これから、どのようなことにチャレンジしていきたいですか。宮本 僕はアメリカで長い間活動し、帰国後も廣野・鳴尾・茨木でも仕事して、これはアリソンの繋がりだなって。そんなこともあって、アリソンの業績を検証していきたいですね。歴史を調べれば調べるほど繋がっていくんですよ。ゴルフの歴史とゆかりが深い関西に住んでいろいろな話をうかがいながら、アリスター・マッケンジーと競い合う中でさまざまな名コースが生まれたこと、京都の庭園をいろいろ見せられ慧眼を試されたことなどいろいろなエピソードを交えつつ、自分なりのアリソン像を描けたらいいですね。宮本卓写真展「HIKARI has come すべてはこの瞬間のために」を開催開催日程2022年3月10日(木)~4月25日(月)開館時間10時~17時30分休館日日曜日・祝日開催会場キヤノンギャラリーS東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1階交通案内JR品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行 品川駅より徒歩約10分入場料無料※新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、開館時間や休館日など、状況の変化に応じて適宜見直す可能性がございます。 ご来館の際は、 https://canon.jp/personal/experience/gallery キヤノンギャラリーホームページをご確認ください〈展示内容〉本展では、氏が国内のゴルフコースで撮影した、日本ならではの四季折々の美しさが際立つ「光」や「一瞬」をとらえた作品18点を展示します。会場では、アメリカの名門ゴルフコースであるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで開催された、昨年のマスターズ・トーナメントでの作品もプロジェクターで上映します。作品は、全てキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントし展示します。31

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