けがや手術、病後の社会復帰を手助けするリハビリテーション科。患者さん一人一人が戻るべき生活環境に合わせた医療を提供しています。診療科長の酒井良忠先生にお聞きしました。―酒井先生ご専門のリハビリテーション医学とは。「人間の活動を育む医学」と言われています。病気やけがなどで社会活動ができなくなり、家や病院、施設などに閉じこもって社会から疎外された状況にある人を元に戻すことを目的としています。―歩行訓練の様子はよく目にしますが…。単に動かなくなった手や足を動くようにするというわけではないんです。例えば、けがによって仕事ができなくなった患者さんが元の仕事に復帰するために、身体的・精神的能力や認知機能などをいかにして戻すか。戻せない場合でもいかにして社会的リソースを使って元に近づけるか。どんなサポートをするのが適しているのかなどを、リハビリ専門医、理学療法士をはじめ多職種のスタッフが相談しながら、一人一人の状況や環境に合わせたリハビリテーションを提供します。薬を処方したり、手術したりするのとはちょっと違う「究極のオーダーメイド医療」と言えるでしょうね。―神大病院リハビリテーション科とは。主に当院の入院患者さんが、ADL(日常生活動作)機能を少しでも高めて自宅に帰ることができるよう、そのためのサポートが私たちの役割です。患者さんには、なるべく早くからリハビリテーションを始め離床を促します。日常生活で必要な動作を取り戻すためには、できる限り早くから始める方がいいのです。―どんな病気の患者さんが対象ですか。最も多いのはがん患者さんですが、整形外科や心臓外神大病院の魅力はココだ!Vol.7神戸大学医学部附属病院リハビリテーション科酒井 良忠先生に聞きました。88
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