KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年3月号
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だからと言ってこれで終わりではなく、医療体制全体に占める宿泊療養の役割を検証するのも医師会の責務だと考えています。─自宅療養にはどう対応しましたか。平林 兵庫県は原則全員入のうち、施設内での死亡例はありませんでした(図2・3)。特に酸素吸入とデカドロン投与を早期から実施し、第4波では約4分の1が入院せずに回復したのは大きな成果だと思います。また、施設での医療従事者の感染者がゼロだったことも特筆すべきことだと思います。院ないし施設療養の方針でしたが、感染者数増加に対応し2021年1月から自宅療養をはじめました(図4)。医師会では各地の特性に合わせて、往診可能な医療機関のリストアップや、資材確保や宿泊療養・入院の手配など往診のバックアップに努めて、自宅療養中の症状(図2)宿泊療養施設における第4波での医療対応(図3)宿泊療養施設における第5波での医療対応入院せずに帰宅27例※9例* 施設入所前または入所中に受診した 医療機関でのステロイド投与は 含まず施設内酸素投与を行わずに入院22例入院71例※22例死亡2例施設内酸素投与98例※施設内デカドロン投与31名*宿泊療養者4月 1,735名5月 940名計 2,675名呼吸状態悪化(入院調整実施)120名医療強化施設(78%)通常型施設(22%)入院せずに帰宅34例施設内酸素投与を行わずに入院106例入院242例死亡0例宿泊療養者7月 986名8月 2,884名9月 1,973名計 5,843名呼吸状態悪化(入院調整実施)382名施設内酸素投与276例医療強化施設(70.7%)通常型施設(29.3%)86

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