KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年3月号
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で、検査が必要と医師が判断してもなかなか検査ができませんでした。また、当時は鼻腔に綿棒を挿して検体を採っていましたので、検査する医師はくしゃみなどの飛沫を浴びやすく、ワクチンもなかったので、感染するリスクが高かったのです。しかも感染すれば休診を余儀なくされるばかりか、心ない誹謗中傷や風評被害に悩まされることになります。そこで医師会は県と協力し、2020年夏より保健所を通さずに医療機関から直接依頼して検査が可能な地域外来・検査センターを県下9か所に設置しました(図1)。─その後、新型コロナとインフルエンザの同時流行も懸念されましたね。平林  その対応として、発熱等診療・検査医療機関制度が接種、後遺症への対応が主な取り組みになります。─外来医療体制ではどのように対処してきましたか。平林 国内で流行がはじまった当初、PCR検査ができる場所は帰国者・接触者外来に限られて検査可能件数も少なかったの─現在もまだ収束していないので、第5波までの期間について伺います。医師会は、新型コロナウイルス感染症へどのように対応してきましたか。平林 多岐にわたりますが、外来診療体制の構築、宿泊療養施設支援、自宅療養支援、保健所の負担軽減、ワクチン新型コロナウイルス感染症に対する兵庫県医師会の取り組みについて兵庫県医師会理事平林医院院長平林 弘久 先生兵庫県医師会の「みんなの医療社会学」 第一二九回84

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