KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年3月号
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日本屈指の中華料理の街である神戸の中でも名門中の名門、王宮料理の系譜を受け継ぐ北京料理の王道を往く東天閣。建物は旧ビショップ邸で、128年前の姿を華麗なままにとどめている。琥珀色に輝くふかひれの姿煮は、繊維の太い気仙沼産ヨシキリザメの尾鰭を贅沢に。東天閣の至宝とも言える頂湯スープとのマリアージュに幸福の溜息を禁じ得ない。スペアリブの照り焼きは、一度香味野菜と煮てからオーブンで焼き上げた逸品で、香ばしいのに箸でほぐれるほどやわらかい。デザートは名物、芋の飴炊き。飴のコーティングはシンプルゆえに熟練の技が必要で、カリッとした食感の向こうに鳴門金時の甘さが広がる。基本はコースで、昼5500円~、夜11000円~(税サ込)。食材のクオリティ、料理のレベルを鑑みれば納得の料金。しかも個室チャージなしで、ここに一流のサービスや異人館での食事という特別な体験が付加されるとなれば、これは「お値打ち」だ。東天閣 神戸本店神戸市中央区山本通3-14-18TEL.078-231-135111:30~14:30 (LO14:00)17:00~21:00 (LO20:00)異人館を描き続けた小松益喜さんの作品スペアリブの照り焼き個室はすべてチャージ料無料7

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