KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年3月号
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す。読んだ子どもたちが生き物を見る優しい目を培ってくれたらいいなと思っています。〜夢がいっぱい詰まった空間〜大きな窓が公園に面していて広々として明るく、とても開放的ですね。ずっと上まで本が並んでいて、本に囲まれているという幸せな気持ちになれます。ここに来た子どもたちがワクワクする様子が目に浮かびます。広いデッキへの出入りが自由で、公園へ来た人も図書館とつながっているようです。楽しいことができそうな個性的なスペースがいろいろあり、夢がいっぱい詰まった空間ですね。子どもは親が思うのとは違う本に興味を示し、小さな子でも自分で本を選ぼうとします。「こども本の森 神戸」は、そんな子どもの成長を親御さんが改めて知ったり、他の親御さんとのコミュニケーションを取ったり、子どもも大人も楽しめて思い出に残る場所になることを願っています。〜地球の中で生きる子どもに〜神戸は日本の中で一番美しくて住みやすいまちだと私は思っています。「このまちから子どもたちが本を読んで世界へと向かって羽ばたいてほしい」と市長さんにお話しして「こども本の森 神戸」が実現しました。スマートフォンの時代ですから、「本を読む」ということが忘れられています。スマートフォンを半分にして、本を読んで考える場所にしてほしい。地球の中で生きる子どもたちが育つように、どうか皆さん、これからずっとよろしくお願いいたします。〜ここは一番いい場所〜市長さんから「この場所がいい」と言っていただいた東遊園地は、神戸にとって一番いい場所だと思っています。歩きながら考えるには駅から程よい距離にあります。27年前を常に思いながら未来に生きる子どもたちになってくれたらいいなと思います。今いる場所に対する愛情が持てない子どもは、次へと飛び立てません。自分たち安藤忠雄さん44

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