戦後は、経済小説界の重鎮、城山三郎の小説「零からの栄光」の中で、また近年は、月島冬二作の長編漫画「US-2救難飛行艇開発物語」の中で、さまざまな技術的難題と戦いながら新型航空機の開発に挑んだ日本の技術者が奮闘する姿が描かれたことが話題を呼んだ。戦中には戦闘機「紫電改」を、そしてこの思想を継承し、平成の時代に「US-2」を生み出した、飽くなき探究心のDNAを受け継ぐ輸送機器メーカー「新明和工業」(本社=兵庫県宝塚市)。今年2月、創業102年目を迎えた同社にて、「誰かの真似ではない、新しい技術開発に挑む新明和工業のチャレンジ精神は、これからも不変です」と、五十川龍之社長が、2022年の抱負を語った。(聞き手 戸津井康之)兵庫・宝塚から挑む世界照準1世紀を超えても変わらぬ新明和工業のチャレンジ精神US-2型救難飛行艇26
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