KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年2月号
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医療崩壊を防ぐことはできたと、今回の対応を振り返りました。また、矢野先生は、今回の新型コロナ感染拡大では安心安全な医療を提供するという本質を揺るがしかねない状況にまでなったと感じられたと率直な実感を述べられるとともに、世界に誇るべき我が国の医療制度をこれからも地域ぐるみで、みんなで守っていかなければならないという決意を新たにされていました。─オンラインでの開催はいかがでしたか。山本 何せはじめての生配信でしたのでうまくいくのか心配でしたが、概ね順調に進んだと思います。一方で市民のみなさまにご来場頂いて、 その上に配信するハイブリッド方式を目指していたのですが、感染状況から断念せざるを得なかったことは残念です。次回はコロナが落ち着いて、市民のみなさまにご来場いただけるようになるといいですね。─森井先生はシンポジウムで改めて今後の見通しをお話しされたそうですね。山本 新型コロナウイルス感染症はグローバル時代の初めてのパンデミックであると指摘しつつ、スペイン風邪のウイルスはいまだに消えていないことからも、効率的な医療を行うことで新型コロナも日常に取り組まれていくのではないかという見方を示されました。また、一部の立場の違う人が負担を背負うことのないような、新しい社会を作っていかなければならないという提言もありました。─コロナ対応は、行政と医療の連携が鍵になったと思いますが。山本 その点については郷司先生が、尼崎には市民病院がないが、医師会と行政の繋がりは強く、今回のコロナ対応でそれを改めて実感できたとおっしゃっていました。─医療の立場からは、どのような意見が出ましたか。山本 松森先生は、みんなそれぞれの立場で精いっぱい頑張って第二部のシンポジウム。基調講演の森井先生、衆議院議員の中野洋昌さん、尼崎市医務監の郷司純子先生を迎え、尼崎市医師会からは、病院の立場から松森良信先生、診療所の立場から矢野雄飛先生がパネリストに。内藤彰彦先生と中川純一先生の司会で議論が交わされた記事内容は取材日(2021年11月下旬)時点での情報に基づいています。新型コロナウイルスに関する情報は日々変化しています。最新の情報は各自ご確認ください。85

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