KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2022年2月号
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製作の手法を学んだ。2009年、大学院生時代に、オムニバスの劇映画「ラッシュライフ」の中の一編を撮り監督デビューを果した。人気ミステリー作家、伊坂幸太郎の原作小説を基に、人気女優、寺島しのぶ主演で、メガホンを執った。大学院生だけで映画撮影から配給までを手掛ける―という試みは当時、話題を集めた。「手ごたえはあり、すぐに次のチャンスが巡って来るかな、と思っていましたが…。映画界の現実は厳しかったですね」と苦笑した。大学院を出た後、東京の映像、CGなどの製作会社に勤め、助監督などとして修業を積み、9年前、神戸へ移り住んだ。「大学院時代、一緒に映画製作を学んでいた一年先輩に、『神戸で映画を撮るから、一緒に来ないか』と誘われ、東京の会社を野原 位(のはら ただし)1983年8月9日、栃木県生まれ。2009年東京藝術大学大学院映像研究科監督領域を修了。修了作品は『Elephant Love』(09)。共同脚本・プロデューサーの『ハッピーアワー』(15╱濱口竜介監督)はロカルノ国際映画祭脚本スペシャルメンションおよびアジア太平洋映画賞脚本賞を受賞。また共同脚本として黒沢清監督の『スパイの妻』(20)に参加。劇場デビュー作『三度目の、正直』が1/22(土)から全国公開される。21

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