KOBECCO(月刊 神戸っ子)2022年1月号
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例えば、自分が高齢になった時のことを想像すると、「いかにも…」と思える所には通いたくないな、「デイサービス」はイヤな高齢者でも「モンスター」になら通ってもらえるかな、などと思って…。入院時と同じようなリハビリを地元で受けてもらえる施設から始めたので、勤務していた病院の近くを選びました。多くの外国人が暮らす長田は多文化共生の街。福祉関連企業も多く、私たちも寛容に受け入れていただきました。施設利用者さんの声を聞くうちに、「街の困りごとを解決しよう」へと視点が移っていき、それが最終的に目指す「予防」へとつながり、みんな元気に暮せると気付きました。因みに、商店街の理事もやっています(笑)。障がいのある人にも社会の中で役割が必要です。「誰かのために」という動機があればモチベーションが上がると思うんです。でも普通の就労支援だと賃金が安すぎて、「頑張りましょう!」と言えない。どんな方法がいいのかを模索していたとき、何かの記事で「QUON」のことを読み、「ハンディキャップがあっても高単価のチョコレートを作れる」と知りました。講演会で夏目浩次代表のお話を聞き、不要な添加物を一切使わないというコンセプトにも共感し、「やってみよう」と決断しました。作業療法士が常駐していますので、一人一人の障がいの特性にどの作業が合うのかを見極どんどん分野が広がっていますね。長田を選んだ理由は。長田を選んだ理由は。「QUON」オープンの経緯は。ネーミングが意外なものばかりですね。オープンキッチンで様子が外から見えますが、主にどんな作業をされているのですか。90

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