KOBECCO(月刊 神戸っ子)2022年1月号
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回復期リハビリテーション病院で仕事をしていたころ、「元気に歩いて退院される患者さんがまた戻って来られるケースがとても多いのは何故だろう?」と考え、地元に帰ったらリハビリや運動をする所がないからだと分かりました。また、患者さんは膝や股関節の手術後のリハビリに入院されるケースが多く、「そうなる前に予防できるのではないか」と考えました。そこで、「自分でやるしかない」と勤めていた病院を退職し、自分自身のキャリアアップも目指し27歳で起業しました。痛みに苦しみ、日常生活に困難を来たしている人をフォローしたいという強い思いだけで、経営のことなど何も知らないのに、今思えば無謀ですね(笑)。経営塾に通い、商工会議所で一から教えていただき勉強しました。リハビリ特化型デイサービス「プラスト長田」開設当初は大変でしたが、半年ほどして軌道に乗り始め、自宅や施設でリハビリを受けてもらえる訪問介護ステーションを開設し、「予防」を目的としたリハビリ施設「リハビリモンスター」を長田と芦屋市に開設しました。福祉用具専門店「フィジオデザイン」、隣で誰でも気軽に利用できるカフェ「フィジオデザインベース」(※)も開きました。保育園「ジャングル・ラボ」、それに併設して重度心身障がいがある0歳から18歳の子どもさんが健常な子どもさんと一緒に時間を過ごせるデイサービス「ヒミツキチ」、長田区役所内の屋内公園「おやこふらっとひろば ながた」、一昨年10月に障害者の就労を支援する「QUON CHOCOLATE KOBE」をオープンしました。「クリエイティブロケット」では紙媒体制作やイベント企画などの事業を手掛け、ネガティブなイメージになりがちな医療・福祉をデザインの力でポジティブに変えようとしています。PLAST起業のきっかけは。思い切った決断ですね。当初、運営は大変だったのでしょうね。そして、高齢者や障害のある人を対象に現在は全8施設を運営しているのですね。89

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