あって、オシャレで。湊 マセラティのコクピットに座ったらクラクラしましたね。貝沼 工芸品ですよね。そういう車が生まれるのは、ヨーロッパの街並みを歩いたらわかります。当然、あの素敵な街並みに合う車をつくる訳ですから。湊 僕も1台には絞れないですけど、自分がこの業界に入って、アルファ164はインパクトのある車でした。出来が良いけど不出来でもあるという、そういったところがかわいい。貝沼 かわいい女性ほど言うことをきかないのと一緒でする楽しさはイタリア車が優りました。貝沼 イタリア車って官能的ですよね。フィアット500チンクェチェントとか速くないけど、楽しい。湊 切れ者が良いベースを開発しているから、デザインはどれもキレイ。いまの車も、昔のイタリア車の真似じゃないかと思うくらいです。貝沼 デザイナーはイタリアですよ。ベルトーネもピニンファリーナもそうですし、そしてジウジアーロ。服部 ジウジアーロと言えばいすずの117クーペですね、外車みたいなデザインの。湊 ピアッツァもジウジアーロ。今見ても美しい。164とかわいい女性は…─印象に残る車を、敢えて1台選ぶとすると…。貝沼 1つというと難しいですが、よく売れたのはランチアデルタインテグラーレですね。当時としては高かったのですが。湊 520万円!貝沼 よく覚えていますね!バケットシートでアルカンターラとミッソーニの生地なんて、オシャレじゃないですか!マセラティにも当時、シャマルというすごい車があって、いま見てもカッコイイ。湊 シャマルはカッコイイ。ヘッドライトがプロジェクタ風、V8ターボにガンディーニのデザイン。貝沼 シートはバケットなんですけどやわらかいレザーで、真ん中にマセラティの金時計がポルシェ911ターボ ©iStockマセラティ シャマル 提供/Garage 伊太利屋72
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