KOBECCO(月刊 神戸っ子)2022年1月号
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染対策支援に向かいました。この1年半に13の施設に17回訪問しています。そこで感じましたことは、「クラスター発生防止のためには、全ての医療機関と高齢者施設の全職員に新型コロナウイルスに対する感染防護手順や注意事項を周知していただく必要がある」ということでした。内容は、『手袋やガウンなどの安全な着脱手順の習熟と着脱場所の限定、マスク無しでの会話の禁止、ナースステーション内に患者さんを入れないこと、入所者の食事時間をずらす等により食堂に集まる人数を分散して密を避け、共用空間の換気を励行する等』です。既に、施設の代表者が参加する感染対策研修会も複数回開催され、私も協力しておりましたが、現場の皆様全員に周知いただくために県の高齢対策課やいのち対策室の方々と相談して、どの施設でも共通して実施することを勧める感染対策のポスターを6種類作成し、webからダウンロードして施設内に掲示できる様にいたしました。【今年の期待】本稿執筆時点では、感染力がデルタ株よりも強いオミクロン株による流行再拡大の可能性が世界中で取りざたされています。今後も新たな変異株が出現する可能性はありますが、このパンデミックが始まってからの2年間にわれわれ人類の方も感染防護について多くのことを学びました。さらに、短期間で開発された効果の高いワクチンも広く普及しています。特に65歳以上の方へのワクチン接種が進んだ第5波では、施設内クラスターの発生が大きく減少し、60代以上の感染者数も第4波の約1/4まで減少しました。また、重症例も少なくなり、わが国はこのワクチンの大きな恩恵を受けたと言えます。今年は、皆様の普段の習慣となりつつある感染対策とワクチンの追加接種により、感染する方は更に減少するものと考えられますし、新しく開発された内服の治療薬も2〜3種類が認可される見込みです。こういった理由で、今年の見通しはとても明るいものと期待しております。41

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