KOBECCO(月刊 神戸っ子)2022年1月号
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者受け入れ病院での院内感染発生など、そちらの機能もさらに悪化すると、それを補うため感染患者の受け入れも開始、昨年末からの第3波、4月からの第4波、そして第5波においては患者の急増を受けて重症病床もその都度増床させ、通常機能を維持した上でコロナ病床をフレキシブルに運用する体制を確立しました。現在、政府はさらに感染力の強いウイルスの出現に備えて、第5波ピーク時よりも3割多い病床確保を目指しており、当院においても兵庫県の定める「感染拡大特別期」には重症を中心に24床を運用することにしています。コロナ災禍における当院の大きな役割の1つに医療人材の派遣があります。特定機能病院は高度医療の提供のほか、教育、研究機能を担っており、当院のスタッフは平時には幅広い活動をしていますが、今回はそれらの機能の一部を緊急的に地域での対コロナ活動にもシフトさせています。具体的には、重症病床を緊急的に確保した施設への応援、宿泊療養施設での診療、ワクチンの集団・大規模接種会場での医療業務、そして医療機関を含めた事業所ごとの感染対策の策定など、兵庫県や神戸市と十分な連携により、地域における役割を担っています。当院では昨年12月に職員の3回目のワクチン接種を開始しました。本年2月には地域の皆様の接種も再開する予定です。まずは自らの感染制御を徹底したうえで、患者さんに安全で高度な医療を提供し続けながら、地域の要請にしっかりと対応して、今回の世界的な災禍を乗り越えていくための我々の責務を果たしてまいります。35

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