KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2021年11月号
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備が完了している医療機関は5%ほどと十分に普及しているとはいえません。私の診療所では6月下旬に導入しましたが、9月現在までマイナンバーカードで受診された患者さんは一人もおられません。オンライン資格確認が広まるには、まずマイナンバーカードが普及しなければなりませんね。─スタートしたばかりですし、普及が進むのはこれからでしょうね。西口 厚生労働省はオンライン資格確認システムをデータヘルスの基盤と位置づけて積極的に導入を勧めており、(表1)のように今年2月時点での機器申込割合は3割程度ですが、今年10月の開始時点で6割程度、再来年3月末にはほぼすべての医療機関等でのオンライン資格確認システムの設置を目指しています。カードリーダーや資格確認端末などのシステム導入には費用負担が発生しますが、整備されるオンライン資格確認回線は全国の医療機関等を結ぶネットワークの基盤となり、今きるようになっています。─医療機関にはどのようなメリットがありますか。西口 患者さんが失効した健康保険証を持参された場合、医療機関は医療費を健康保険組合に請求することができず未収になってしまいます。また、主な保険証のほかにも限度額適応認定証や子ども医療費受給者証、生活保護受給証などの書類を確認する煩雑さもあります。しかし、マイナンバーカードを用いオンラインで資格の有無が確認できれば、これらの課題が解決され、事務の省力化にも結びつきます。─オンライン資格確認の普及状況はいかがですか。西口 このシステムの利用には、患者さんがマイナンバーカードを所有し、医療機関がオンライン資格確認システムを導入していることが必要です。今年8月時点でマイナンバーカードの人口に対する交付枚数率は全国で36%、兵庫県で40%ほど、9月時点でオンライン資格確認の準後さまざまなサービスが提供されます。─どのようなサービスが提供される予定ですか。西口 厚生労働省が推進するデータヘルスの集中改革プラン(図3)によると、来年夏を目途にオンライン資格確認回線を活用した電子処方せんシステムが構築される予定で、紙の処方せんを薬局へ持参することなくお薬を受け取ることが可能になります。当初は医療機関や薬局で閲覧できる情報は薬剤情報と特定健康診査の情報のみです(表1)オンライン資格確認の導入予定施設数 (2021年2月21日現在)出典:厚生労働省 オンライン資格確認の導入予定施設数顔認証付き カードリーダー 申込施設数全施設数申込割合総計74,830228,27632.8%内訳病院3,5308,28442.6%医科診療所21,88389,11324.6%歯科診療所19,16870,93727.0%薬局30,24959,94250.5%98

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