KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2021年11月号
94/136

で作られています。誕生が遅かったこともあり、世界中の事業者がリサイクルできるよう商品設計された優等生です。一方、つめかえパックは、耐光性、防湿性など各メーカーのノウハウが蓄積されており、さまざまな材質が使われています。それだけにマテリアルリサイクル(再生利用)が難しいと言われていました。このプロジェクトでは、使用済みつめかえパックから、つめかえパックを作る水平リサイクルに挑戦します。さらに、つめかえパックリサイクルは、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進に大きく貢献すると思っています。ボトルの製品とつめかえパックでは、プラスチックの使用量が全然違います。つめかえパックを使うことは“リデュース(資源の削減)”になります。ボトルは繰り返し使えるので“リユース(再利用)”。そして今回のつめかえパック再生が“水平リサイクル(同じ製品に戻すリサイクル)”です。今、大量生産、大量消費、大量廃棄の使い捨て文化が隅々に広がり、1回使うためだけに資源やお金が使われています。つめかえパックを使い回収ボックスに入れるだけで3Rが達成できる。市民の誰もが参加できる取り組みなのです。神戸市環境局が運営している公式スマホアプリ「イイことぐるぐる」にポイントが付与される仕組みになっています。使用済みつめかえパックの回収をお願いするだけでは申し訳ないので、少しですが「ありがとう」の気持ちです。「イイことぐるぐる」は、マイボトル利用やアイカサ(傘のシェアリングサービス)、フードドライブ(余った食品を必要とする人に寄贈する活動)など、環境にやさしい行動を実践するとアプリ内にポイントが貯まります。貯まったポイントは、PiTaPaポイントやWAONポイントなど、120種類以上の電子ポイントに交換できます。アンケートやクイズに答えるだけでもポイントが貯まるので、ぜひこの機会に利用してもらえれば嬉しいです。参加することで特典があるそうですね。左から、つめかえパックを細かくして、中央の再利用のための素材をつくる。右のような新商品の開発が可能となる。94

元のページ  ../index.html#94

このブックを見る