KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2021年11月号
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の中に鉄筋コンクリートの7階建てなんて、あり得ないだろう?」と、彼に説得されて「なるほど」と思い解体しました。我々の使命はこの森を守ること。そこに人間が共生するには森との一体化が必要ですし。ですから、リングホテルは地下1階・地上2階、パースでは建物がよく見えていますが実際は森の中に隠れるような感じで、部屋数は32~35室、50~60㎡のスイートが中心になる予定です。眺望は木立の間から垣間見る形になるでしょう。図面の中に既存の木の位置を落とし込み、それを避けて建てるのですから大変でしょうね。ミケーレさんの意向で石油化学製品は基本的にNG、例えば壁はビニールクロスではなく自然に還る天然素材の漆喰、床板も接着剤を使っている合板はダメ、ナラ材を使うので高くつくんですわ(笑)。館内には神戸のアーティストの作品も飾る予定です。『神戸っ子』6月号に出ていた江藤徳晃さん・惠美さんご夫妻にもお願いしていますよ。リングホテルは旧館などとは違うゾーン設定で一般の方が入れないようにして、専用パーキングも外からは見えない位置にするなどプライバシーに配慮します。お客様には特別な車をお貸しし、城崎温泉や淡路島などを巡っていただけるようなサービスも考えています。県内各地と連動して、兵庫県の魅力をもっと伝えていきたいですね。六甲山の価値を    文化に生かす六甲山は、文化活動やスポーツを楽しむには最高の立地条件だと思います。ここでコンサートも開催しますし、薪能もやります。アーティストにはイベントホールを使っていただいています。サイクリングのイベントも企画していますし、愛好家が自由に六甲山を走れるような楽しみ方の提案も我々の責務だと思っているんです。トレッキングもいいですね。ゴルフも六甲山が日本の発祥の地ですし、そこの神戸ゴルフ倶2019年六甲山ホテルを「六甲山サイレンスリゾート旧館」としてリニューアルオープン78

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