あまり聞き慣れない「脳神経内科」。松本先生にお話を伺って分かりました。頭のてっぺんから手足の先まで、全身の不調の原因を見つけてくれる頼りになる内科の先生がおられる診療科なのです。―脳神経内科とは。脳神経の病気を内科的な知識や技能をもって専門的に診療するのが脳神経内科、手術などで治療する脳神経外科のカウンターパートです。長年、神経内科としていましたが「精神科」「心療内科」と混同されるケースもあり、数年前、日本神経学会が診療科の名称を「脳神経内科」と変更しました。日頃使っている「神経」という言葉には目に見えない精神的なものを指すイメージがありますが、医学用語でいう「神経」は全く違う意味を持っています。―神経は目に見える線がつながっているのですか。体中に張り巡らされている電線のイメージです。脳の中にはさまざまな機能や運動を司る非常に多くの神経細胞が詰まっています。細くて短い電線を巡らせてお互いに連絡を取り合いながら複雑な機能を実行しています。電線は脳から脊髄を通り、末梢神経に枝分かれするところまで太い、細い、長い、短い…いろいろ張り巡らされ、次々と神経細胞同士をつなぎ合わせながら筋肉までつながっています。ですから脳神経内科は体の隅々まで非常に広い守備範囲を持っています。―どんな病気があるのですか。患者さんが多い病気は、脳の血管が詰まったり破れたりして起きる「脳卒中」、何らかの理由で脳細胞が傷み認知機能が低下する「認知症」、脳の電気活動が過剰に働いたりショートしたりして発作が起きる「てんかん」などがあります。まだ特効薬がなく神経難病と呼ばれる病気の中にはALS(筋萎縮性側索硬化症)をはじめ、神大病院の魅力はココだ!Vol.4神戸大学医学部附属病院脳神経内科松本 理器先生に聞きました。100
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