KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2021年5月号
42/49

正しく公平な情報を発信判断するのは患者さん自身―原岡先生は大きなものを背負っておられるのですね。原岡 ちょっとカッコよすぎますが、神戸が先陣を切ります!。時間はかかるとは思いますが、「僕には無理です」などと言っている場合じゃないので(笑)。まずやるべきことの一つは、正しく公平な情報を発信していくこと。大学病院ではHPを開設し、美容外科ではSNSも立ち上げています。ルールに則り、責任を持って発信を始めています。元村 情報を受け止める患者さんも自身で判断して自分の身を守るという姿勢が大切ですね。私は大学病院の教授という肩書もあるので、患者さんから「先生が手術して」と言われることがありますが、「教授だから手術がうまいとは限らないですよ」と返します(笑)。 外科医が患者さんにメスを入れるということは人生に責任を持つということです。話し合い、お互いが納得してからでないと引き受けることはできません。原岡 美容外科では病気の治療ではないがゆえの、幾分事情が違うこともあって…。患者さんの話を十分に聞いた上で、「あなたにこの手術は必要ないです」とお話しする場合もあります。理由は丁寧に説明しますが、納得される方もいれば「先生は信頼できるからぜひ手術をお願いします」と、正反対のことを言われる方も。ゴールを決めるのは〝患者さん自身〞、という話とつながります。双方が納得するまで患者さんと話し合いを重ね、一緒にハッピーを探していくことが私の使命ですね。形成外科医として長年トレーニングを積んできた経験と、長年共に進んできた同士である友がいることは、私の強みだと思います。大阪市立大学大学院医学研究部にて神戸大学医学部附属病院美容外科お問い合わせは、 TEL.078-382-5822(平日8:30~16:20)https://www.med.kobe-u.ac.jp/cosme/「正しい知識をもって美容を考えてほしい」との思いからプログラムを決めた市民講座は、6月12日(土)神戸大学にて開催予定。50

元のページ  ../index.html#42

このブックを見る