リアリズムを追求し写真を美術の域にまで高めた日本を代表する写真家のひとり、土門拳(1909~1990)。彼の業績を顕彰して創設された国内でも屈指の権威を誇る写真賞、土門拳賞に、神戸在住で本誌連載でもおなじみの大竹英洋さんの写真集『ノースウッズ―生命を与える大地―』が選ばれた。受賞した感想や自身の作品、今後についてなどお話を伺った。─受賞おめでとうございます。大竹 ありがとうございます。賞という形のあるものをもらうことよりも、これまで応援してくれた人たちが喜んでくれたことに感動しました。『神戸っ子』に紹介してくださった垂水の中村しのぶ先生が「家族のことのように嬉しい」とおっしゃってくださったり、講演や写真展に呼んでくれた全国の人たちが我が事のように喜んでくれたのが何より嬉しいですね。─受賞の一報はどこで知ったのですか。大竹 内定通知があったのは2月で、ちょうど北海道のウポポイ(民族共生象徴空間)を訪れにしむら珈琲元町店にて35
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