KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2021年3月号
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くれた人に不親切すぎますね。植村 名古屋駅を例にとれば新幹線や在来線で駅に着くと、ど真ん中に大きなインフォメーションがあり、そこへ行けば何とかなります。三宮のインフォメーションは?ポートライナーのエスカレーターの裏(笑)。駅前広場がないのは致命的で、「三宮交差点の上に広場をつくろう!」と言い続けてきたのですが、道の上は難しいのでしょうね。今回の計画では、車を通さないようにすることになって、とりあえずいいんじゃないかな。小川 理想を言えば、広場から海と山を見渡せて、そこにインフォメーションがあって…そうしたら「神戸に来た!」と思ってもらえるでしょう。柳 海と山と街がある、こんな場所は他にはない。うまく活用してほしいな。私は九州出身だから比べてしまうのだけど、人口規模は福岡市と同じなんだけどなあ。藤井 福岡は九州全域のエネルギーが集まっているのでしょうね。神戸の場合、東に大阪・京都があるからちょっと事情が違う。そう考えたら、もっと西に目を向けるべきじゃないかな。小川 西から見たら神戸は京阪神の入り口なのだから、大阪・京都と対抗する必要はないと思いますね。SNSでフォロワー数を競う時代は終わった。きちんとした情報に人は集まる藤井 人があまり住んでいないのでまとまった地域コミュニティーがないのが三宮です。アイデアをどこへ持って行って、どこで話し合えばいいのか分からないのが課題ではないかな。植村 いろいろな意味で世代交代の時がきていますが、私たちの次の世代がいないのも課題です。藤井 センター街もほとんど過疎地のようになっていて、いつも同世代で集まるのはほとんどこの3人(笑)。だから「三宮だ」「元町だ」と言っている場合じゃない。神戸市が進めるスタートアップのメンバーも含め、みんなを巻き込んで一つのコミュニティーとしてまとまらなくてはどうにもなりません。植村 仲間集めの手段は私たちの世代から下の人たちはSNSです。メディアや新聞より、個人に頼るところはすごく大きくなっていますね。藤井 Clubhouseを見ていて思うのは、フォロワーが多いから人が集まっているかといえば、決してそうではない。大した話をしていないと分かれば人はどんどん離れていき、きちんとした情報発信をしているところに人が集まっています。フォロワーを競う時代は既に終わっています。原点回帰して、自分が信じることをきちんと伝える。SNSをそういう場所にして市民一人ひとりがどんどん発信していけば街も盛り上がると考えています。英國屋にて49

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