KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2021年3月号
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焦りました。そこで、私にしかできない仕事って何だろう?と見つめ直し、やはり世界と日本をチョコレートでつなぐことがミッションであると思ったんです。物流が少しずつ動き出したタイミングで、過去にお取引した世界のショコラティエに連絡をとり、「ハートのチョコレートをつくって日本に送ってください」とお願いしてみました。そうすると、世界中から色々なハートのチョコレートが続々と集まって。「皆、元気なんだ…」と嬉しくて泣きそうになりました。私からのメールで俄然やる気が出たと喜んでくださる方もいました。だから今年の『幸福のチョコレート』は、特別な思いがいっぱい詰まったカタログとなりました。 世界のチョコレートを港町・神戸に集めて日本中に送りだす、この仕事に誇りをもって、これからも真っ向勝負でやっていくぞ!と腹をくくった一年。初心に戻ったというか、いい仕事をさせてもらっているなぁと実感しました(笑)。三好 忙しくなりすぎて、仕事をこなすだけの毎日では気が付かなかったかもしれないですし、時間ができて、「私の仕事って何だろう?」と考える余裕が持てたことは大きいですね。仕事のやり方としては何か変化はありましたか?木野内 商談はeメールやテレビ会議で行いました。コロナが起きなければ、トライしなかった新しいビジネススタイルです。キプアツい想いを込めて新しい働き方を2020年10月「『幸福のチョコレート』を探しにどこまでも」(新潮社)を出版。コロナで在宅勤務となり、毎日もくもくと文章を書き下ろし&イラストも描きおろしたそう。「神様が時間をくださいました♪」とみりさん株式会社フェリシモチョコレートバイヤー木野内美里さん通信販売会社「フェリシモ」の“チョコレートバイヤーみり”としてチョコレート企画を担当。約500 ブランドのチョコレートを輸入販売した実績を持ち、その内244ブランド以上が日本初上陸。また得意とするアートの世界でアートセラピー臨床美術士として活動中。三好 昨年は世界全体がまさに「コロナ危機」と言える状況に陥った一年でしたが、どんな時間を過ごしていましたか。木野内 チョコレート専門の通販カタログの仕事で4月5月は海外出張に行くのがルーティーンでした。ところが全て取りやめに。「仕事がなくなる!」って35

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