KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年11月号
34/56

新作は、世界初のクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学の研究をテーマに描いた映画「TUNAガール」だ。〝近大マグロ〟の愛称で親しまれ、近年は東京、大阪に、この養殖マグロをふるまう近大直営のレストランがオープンするなど話題は尽きない。だが、実際にどうやってマグロが養殖 新作の小説や映画に新譜…。これら創作物が、漫然とこの世に生まれることはない。いずれも創作者たちが大切に温め蓄えてきたアイデアや知識を駆使し、紡ぎ出された想像力の結晶だ。「新たな物語が始まる瞬間を見てみたい」。そんな好奇心の赴くままに創作秘話を聞きにゆこう。第3回は映画監督、脚本家の安田真奈さん。知らない世界の魅力を伝えたい…映画作りの故郷は神戸THESTORYBEGINS-vol.3映画監督 脚本家安田 真奈さん⊘ 物語が始まる ⊘するうちに私自身がその仕事の世界に魅了されていく…。そこで知った驚きや感動を人間ドラマに織り込むのが好きなんです」こう説明したうえで、「なかなか映画化されそうにない地味な仕事を描く。そういう監督が一人くらいいても良いかな…」とも。仕事の魅力、働く楽しさを伝えたい知っていそうで知らない仕事の世界。その裏側や奥底までを、映画の中で繊細かつ臨場感豊かに描き続けてきた。「いつしか〝お仕事映画が得意な監督〟と呼ばれるようになりました。脚本を書くために文献で調べたり、取材したり3636

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る