KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年10月号
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多様化しています。「安心・安全」はもちろんのこと「健康」を軸とした商品にも注力していきたいと思っています。これからも食を通じて、より豊かな暮らしに貢献できる企業を目指していきます。西村 新商品の開発や提案だけではお客様に届きません。これからは、お酒にまつわるライフスタイルや食事の一部としてのお酒の価値を、異業種とのコラボレーションにも積極的にチャレンジしながら提案していくことが大切です。ただし根幹の〝酒づくり〟の部分は決してブレることなく新しい価値を見出していく。これが300年続く沢の鶴歴代の当主や従業員、丹波杜氏たちへの感謝の意を表することになると思っています。るジャンルでチャレンジしたいと社内でもアイデアを募っています。神戸の活性化につながるのであれば、地元企業さんとのコラボレーションも積極的に取り組んでいきたいと思います。西村 コラボレーションは1+1=2ではなく3にも4にもなる可能性を持っています。「紅茶梅酒」は商品に新しい価値を生み出すことはもちろん、神戸を代表する日本酒と紅茶という2つの文化の掛け合わせで新たな発信をしていけるのではないでしょうか。―今後目指すところは。富永 弊社は創業以来100年近くにわたり食と向き合い、食の価値とは何かを追求してきました。時代の変化と共に、食に対する消費者ニーズはマーさんとのコラボで「新しい酒米を作る」というプロジェクトを2016年に立ち上げました。山田錦は開発以来80年にわたり「酒米の王様」といわれているお米です。逆にいえば、イノベーションが起きにくく、山田錦を超える酒米が生まれていないということです。このプロジェクトに共感いただいた農家で栽培された、新しい酒米で造る日本酒がXシリーズ。今年は第三弾「沢の鶴X03」が完成しました。富永 ここ最近では、ガルシア社のエクストラバージンオリーブオイルを使用した鯖缶詰、イギリスの紅茶ブランドのアーマッド社の茶葉を使用したペットボトル飲料を開発し、好評いただいています。今後も食に関するカテゴリーであればあらゆHAMPSTEAD TEA33

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