KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年10月号
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ゲットに合わせた商品デザインを富永貿易さんに一任し、スタイリッシュに仕上げていただきました。ご苦労はあったと思います。古酒のうま味とコク、米由来の自然の甘みを生かして―沢の鶴の古酒とは。梅酒に使うことの意味は。西村 沢の鶴には古酒の品ぞろえがたくさんあり、半世紀近く前1973年ものは、市販されている古酒の中で最も古いものです。古いほど美味しいわけではなく、どの年代のものにもそれぞれ特徴があります。うま味成分やコクのある味わい、お米由来の甘みを持っています。この自然の甘みを梅酒に生かすことで、仕込みに使用する砂糖の量を少なくすることができました。古酒は量が限られる上に、どれでも梅酒に向くというわけでもありません。大量生産をするわけにはいかないのが古酒仕込みの梅酒です。―店頭で目にする日が楽しみです。富永 沢の鶴さんと私共の営業網のすみ分けをしながら、しっかり店頭に並べ、しっかり消費者の皆さまにお届けできるよう、営業活動を開始しています。〝1+1〟が3、4…になるコラボレーションの可能性―他の企業ともコラボされているのですか。西村 農機具メーカーのヤンTEAのオーガニック茶葉を100%使用する「紅茶梅酒」が完成しました。私共は日本の伝統産業ということもあり、新しいマインドを取り入れる機会がなかなかありません。今までにない新たな視野が開けた開発現場になり感謝しています。富永 沢の鶴さんは「さらにレベルアップした味を目指す」とおっしゃるのですが、試作品はどれも美味しくて、「これがいい」と好みを言わせていただくだけの私共は大した苦労をすることもなく(笑)。美味しさを追求する企業姿勢を見習わなくてはいけないと思っています。西村 日本酒メーカーのアイデアではどうしても和のテイストになってしまいますので、ター沢の鶴 X0332

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