KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年10月号
25/47

います。一方、弊社では10年前から、純米酒の古酒で仕込んだ梅酒を販売し、大変好評をいただいていました。そこで紅茶と古酒を使った梅酒を開発したいと考え、富永貿易さんに相談させていただきました。―相談を受けていかがでしたか。富永 私共はいろいろなメーカーさんとコラボして共創していこうと社内で取り組んでいます。今回は、沢の鶴さんから声を掛けていただき非常にありがたく、「ぜひご一緒に」とお返事しました。―苦労されたこともあったのでしょうね。西村 紅茶を扱うのは初めてのこと。知識も知見もなく、茶葉にはどんな種類があるのか、どんな特徴や味わいがあるのかなど基本的なところから富永さんに教えていただきながら何度も試作し、試飲をしていただきました。日本酒メーカーの枠にとらわれることのない評価や意見を頂き、ロンドンのHAMPSTEAD 出業者として創業し、約60年間は、主に輸出事業を手掛けていましたが、1985年のプラザ合意後、輸出事業が成り立たなくなり、輸入事業に転換しました。1994年に清涼飲料ブランド「神戸居留地」を立ち上げ主力事業として展開しています。さらに、オリーブオイルをはじめ、パスタ、紅茶などの輸入グロッサリーやナッツの原料など、幅広いカテゴリーで事業を展開しています。―2社のコラボレーションで「紅茶梅酒」が誕生したのですね。ここに至った経緯は。西村 日本の紅茶文化発祥の地・神戸は一世帯あたりの紅茶消費量がトップクラス、最近は若い人や女性に注目されて今までにない新しい視野が開けた開発現場―それぞれ自社の紹介をお願いします。西村 創業は1717年、享保2年ですから八代将軍徳川吉宗の時代に、初代が米屋の副業として酒づくりを始め、私で15代目です。当時から六甲山北側は米どころで、冬には農家の人たちが杜氏として灘へ出稼ぎに来ていたという背景があり、酒づくりを始めました。元々が米屋ですから、酒づくりも米にこだわり「米だけの酒」「純米酒山田錦」「SHUSHU」などの純米酒を主力として、シンボルマークは「※」印を継承しています。富永 1923年、青果物輸古酒仕込み 紅茶梅酒300ml 1,280円(税別)アルコール分 11度詳細はこちらから31

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る