KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年9月号
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…気持ちをリセットする時間を持つことが心身の健康を保つことにつながりそうです。最後にプライベートのことも少し。明子さんはご結婚されるとき、ご自身が神社に携わることになるということはご承知だったんですか?明子さん もちろんです。ただ若かったこともあり、あまり深く考えずに結婚しました(笑)。神職の資格を取ったのは、何かあったときに手伝えるように。姑が「私の仕事は次につなぐこと」と話すのを聞き、私も次につなげないといけないと。全国的に神主さんが減ってきていますので、神主は魅力がある、やりがいのある仕事であると次の世代に伝えていくことも私たちの役目だと思っています。康司さん 後継者不足が深刻化する神社界で、きめ細やかに心のケアができる女性神職の役割は大きいと思います。実際に私一人では限界があります。家内が手伝ってくれることで1+1が2以上のものに大きくなっていく。私たちが力を注ぐと、職員たちも一緒になって頑張ってくれます。これからも夫婦で力を合わせ、神社の新しい未来を作っていきたいです。実は仕事のみならず、お休みの日も私の趣味の神社巡りにつきあってもらっています。明子さん 色々な神社さんにお参りして勉強しています。印象深いのは島根の神社です。出雲大社さん、神かもす魂神社さん、八重垣神社さん、あの世とこの世の境界線で有名な黄よもつひらさか泉比良坂とか。康司さん 島根の神社は高貴なイメージのお伊勢さんとはまた違った雰囲気の神々しさがありますね。私たちにもっと近いご先祖様にお参りしているような趣です。…地方に出向かれることで地元・芦屋の良さを改めて気づかれることがあるのでは?明子さん 芦屋の魅力は本物があることだと思います。しっかりとした価値観をお持ちの方が多く、神主である私たちも常に色々と学ばせていただいています。康司さん そういう意味でも、人と人のご縁を大切にしていきたいと思いますね。…お二人のお人柄から良いご縁が広がっていますよね。神職という遠い存在ではなく、私たちの目線まで下りてきてくださっている、本来の神職というお役柄はそうだったんだろうなと感じます。暗い話題が多いなか、本日神社でお話を伺い心が明るくなりました。先ほどの「常若信仰」さながら、ここには常に若々しい風が吹いている。いい“気”に満ち溢れているからでしょうね。Q. ハマっているグルメや気になるお店はありますか。A.夫婦で二宮や芦屋、地元のお店巡りを楽しんでいます。芦屋の鶏料理店「永来権」さんや6月に開業された姉妹店「水炊きこはく」さんもお気に入りです。プルンプルンのコラーゲンの塊に火を入れると絶品の鶏鍋のスープに早変わり。美味しいお料理と美酒で、お店のご主人との会話も弾みますね。三好さんからの質問コーナー42

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