KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年8月号
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いくつか説があるようだが、いずれにせよ千数百年間にわたりここで茶の生産が受け継がれてきたことは間違いない。江戸時代には藩の奨励により発展、上方での消費量の約半分を担っていたと伝えられている。茶畑の中に一軒のお茶屋さんがある。ここ、諏訪園本店ではお茶のほかお茶に合う和洋菓子が並び、抹茶や煎茶やスイーツを店内で味わうこともできる。淹れ立てのお茶はテイクアウトもOK、ひと口飲むと爽やかで上品な風味が鼻腔をやさしく包み、程良い渋みが甘さを引き立て、改めて急須で淹れる日本茶してくれる。川の流れがおだやかになったらそこは篠山盆地。やや南下し、車を西に向けおだやかな谷へ入っていく。ほどなくして現れたのが茶畑。大地にパーマをあてがったかのように、濃緑の畝が平行に連なっている。ここ、味あじま間は丹波茶の産地で、県内最大の生産量を誇っている。兵庫県は生産量こそトップ10には入らないが、三田の母もうし子、佐用など全国的にも古くからの茶の産地が点在している。丹波茶も平安初期、嵯峨天皇の勅命で栽培されるようになったとか、飛鳥時代から育てられていたとかくて力強いこの棚田を、未来永劫残していきたいものだ。極上の丹波茶を育む味あじま間の茶畑播州から丹波へ入り、恐竜の化石が発見された川代渓谷を進む。GLEはレスポンスも上々、何よりパワーが強いので、フィーリングが楽しい。空調、照明、音楽はもちろん、シート調整やパフュームアトマイザーまでトータルでコントロールするエナジャイジングパッケージもまた秀逸で、的確なプログラム提案で常に心地良いドライビング環境を提供42

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