で育てられている。自然の摂理を上手に利用しているのだ。巨峰など青果用ぶどうは初夏から店頭に並んでいるが、ワイン用ぶどうの収穫は8月下旬から。最高のタイミングを逃さず、旬を迎えた品種ごとに1週間程度で摘み取ってしまう。ワイン用の品種はもう少し晩生で、盛夏から仲秋が収穫時期。梅雨の晴れ間にぶどう畑を散策すると、若草色の小さなぶどうが育っていた。離れて眺めても、近くに寄って凝視しても、ぶどう畑は興味深いアグリスケープだ。手摘みされたぶどうは、丘の向こうに聳えるワイナリーで醸される。地元で育てたぶどうで、地元で仕込む地産地消の地ワイン、神戸ワインはまさに神戸テロワールの極みだ。神戸ワインは近年めきめき評価を高め、G20大阪サミットの夕食会でベネディクシオン・ルージュ2016が注がれたグラスを片手に各国の要人が談笑したという。また、ワインのみならずブランデーも評判だとか。ワインショップでは神戸ワインの多彩なラインナップがズラリ。神戸ワイナリーのゲートをくぐる38
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