KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年7月号
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連載 カワムラの"神戸ビーフ"への思い最高の素材だからこそ手を抜かずていねいに正真正銘の神戸ビーフを提供することで、その名声と信頼を培ってきたカワムラは、その中でも品評会の最優秀賞など、長年の目利きで肉質を選び抜いている。結果的に仕入れているのは、絹のようにきめが細かい未経産(仔牛を産んでいない)の雌牛がほとんどだ。稀少で価格も高い至高のビーフ。ならばそのまま焼けば旨いだろう、というのは早計。極上の素材だからこそ、細心の準備と繊細な調理が必要なのだ。仕入れたビーフは最低でも1ヶ月ほど熟成させる。この間タンパク質がアミノ酸に分解され、旨味や風味が増していく。熟成と劣化は紙一重ゆえ、プロの知識と経験は欠かせない。カワムラではさらに、静電エネルギー作用により氷結温度でも凍結させず、衛生的に鮮度を保った上で熟成させる特殊な冷 Vol. 0988

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