KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年6月号
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新型コロナウイルス禍で思うことコロナ後を見据えた発信が何かできないものだろうか。脳裏にはどうしてもこの言葉が浮かんでしまう。新型コロナ禍からの「創造的復興」である。1月に武漢が都市封鎖されたというニュースを読んだときに、カミュの『ペスト』のことを思い出した。「都市封鎖」という事例をこの小説の中のオラン市以外に知らなかったからである。そして、武漢市内の書店に『ペスト』の翻訳があればいいのにと思った。この小説に深い救いと慰めを見出す人がきっと市民の中にもいたはずだからである。そう思っているうちに、日本でも緊急事態宣言が発令されて、準・都神戸女学院大学名誉教授凱風館館長 内田 樹 ペストとの共通点について撮影/松原 卓也特集29

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