KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年3月号
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会ってから10年ほど付き合って結婚しました。以来、彼は内装の仕事、私はカメラ、と仕事での接点はあまりないものの、お互いを応援するカタチでずっとやってきた経緯があります。…旦那様はプロとして歩き始めた梶さんの一番の理解者だったんですね。独立後、またたく間に人気フォトグラファーの地位を確立されました。梶さんの写真は人物や料理など、被写体に関わらず、「最もいい瞬間」を「最もいいポジション」で撮影されることで一目置かれています。独立前に師事していた澤雄司先生の影響が大きいですね。とってつけたような嘘の構図ではなく、撮るものを中心に、背景からも暮らしが滲みでるようなスマートでカッコイイ写真を撮影する。それには「自分自身、日々の暮らしを疎かにしないこと」が大事と教わりました。例えば、ワインはソムリエナイフで男性に開けてもらいなさいとか。女性がレバーを両方に押し広げるバタフライ型のワインオープナーで空けるのはみっともないと。きちんとした暮らしを普段からしていると、いざワインの撮影をするとき自然とソムリエナイフを添えることができる、そこに嘘やわざわざのフォトスタイリングはないんです。…20歳代の若いときに素晴らしい人生の師匠に出会えたことは大きいですね。澤先生からは写真の撮り方やノウハウの学びも多かったですが、撮影への想いやフォトグラファーとしての生き方を学びました。今でも被写体の一番、素敵な瞬間をいかに切り取るかということを常に考えて撮影しています。私に与えられる限られた撮影時間のなかで、相手がふっと素になられる瞬間があるんです。ポージングではなく、アハハハと心から笑われる一番いい表情をとらえることができたときは、心のなかでちっちゃなガッツポーズをとっています(笑)。…女の私でさえ、梶さんが撮られた女の人の写真には惚れてしまいます(笑)。また最近は男性、写真撮影を一番嫌うであろう若い男の子達の写真や、ファミリーフォトも人気ですね。三好先生が監修したお店メニューの撮影など、お仕事以外にもご自身やご両親のポートレート撮影をお願いするなど、プライベートでも大の仲よし34

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