KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年3月号
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―当時は珍しかった海外を思わせるサウンド、でも歌詞は日本語。その理由は。インタビューのたびに聞かれるんだけど(笑)、答えは単純に「慣れた日本語でいい詩を作りたいから」。当時の東京は「英語じゃないとオシャレじゃない」「ダサイ日本語でロックができるか!」なんていう風潮があって。英語で作れないこともないけれど、それほど自信はない。カッコだけ付けても中身が薄っぺらじゃあ意味がない、モノが良くなければ腐っちゃう。ご飯でもそうでしょう?どんなに見た目が奇麗でも、美味しくなければダメ。ファッションでも同じこと。見た目カッコ良くても、底が浅いとカッコ悪い。この持論は18歳の時から一切ブレていないな。女性は強い人、音楽はクラシックが好き―主人公が女性の歌詞が多いです。思い描いている素敵な女性は。気が強くて、自分の意思をしっかり持った女性。年から80年代のロックを、今若い世代が好んで聴いています。なぜでしょう。それがロックの基準となったからでしょう。以前は、高齢になったら昔を懐かしみ遡って聴いていたけれど、今は質の高い音楽を求める人たちが70年代、80年代に回帰している。あの頃、僕たちが作っていた音楽もYouTubeで聴ける時代になったことは大きな要素だろうね。2222

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